かっこいいゲッツー
個人的にはシュールなネタが好きです。芸人でいうと、ラーメンズやバカリズムのイメージでしょうか。大爆笑ではないかもしれないけれど、おかしみがじわじわくる。観客に「ん?」と思わせておいて、「あー、そういうことね。くすくす」と笑わせる。そんなのが理想だったりします。2013年秋の「なんてたって宴会芸」では、オープンニングにシュールなネタを持ってきました。
登場人物は後輩Hと僕の2人。椅子に座って「どんな宴会芸をしようか」という打ち合わせをするシーンからはじまります。「宴会芸の打ち合わせを宴会芸でやる」ということ自体がシュールなのかもしれませんが、まずはホームラン狙いではなくヒットで塁を埋めていくことにしました。
僕「まずは宴会芸のコンセプト的なもん、決めてみる?」
H「コンセプト、ですか?」
僕「最近なにが流行ってるかな?」
H「流行ってるもの・・・野球とか?」
(※Hは大の野球好きで、早朝野球に精を出しています)
僕「それって別に最近じゃないよな?」
(※このあたりでちょっとずつ「くすくす」きはじめています)
H(急に立ち上がってセカンドを守る野球選手になり、逆シングルでボールをキャッチ、そのままショート役の僕にグラブトス)
僕(受け取ったボールをファーストに向かってジャンピングスロー)
二人「へい!」(ハイタッチ)
(※不思議そうな雰囲気の中にも笑いが・・・)
僕「なにこれ?」
(※ノッてやってるにも関わらず素に戻るわけです)
H「かっこいいゲッツーをやる遊びです」
(※ようやく意味が伝わり大きめの笑いが起こります)
僕「流行ってる?」
H「どうなんでしょう?」
・・・という感じで次のネタへと移行していきます。
真面目な打ち合わせから不真面目な遊びへ。
つまり緊張と弛緩によって笑いが生じるわけです。
やっぱり笑いには緩急が必要なんですね。
うーん、今回は野球的表現が多くなってしまいました。